7月23日 【論文紹介】 河合謙一 (MC2)

Influence of Competition on Performance and Pacing during Cycling Exercise

Med Sci Sports Exerc. 2012 Mar;44(3):509-15

Jo Corbett, Martin J. Barwood, Alex Ouzounoglou, Richard Thelwell, and Matthew Dicks

 

【要約】

 本研究の目的は,2000m自転車運動中において競走がパフォーマンス,ペース戦略,生体エネルギーに与える影響を検証することであった。

 14人の被験者が慣れるための2000mタイムトライアルを3回行い,その後追加のタイムトライアルと模擬の競争(HH)を行った。試技中,スクリーンのコース上に競い合う被験者の映像が映し出される。被験者はHHの間,別の被験者と競走していると思い込んでいたが,実はスクリーンの競争相手は,慣れるためのタイムトライアルで最も速いタイム(FAM)を出した自分自身であり,被験者は以前の自分と競走していた。

 タイムはFAMTTよりもHHの方が有意に速かった(それぞれ,184.6 ± 6.2, 187.7 ± 8.2, 188.3 ± 9.5 秒)HHのペース動態は,最初はFAMと同じであったが後半の1000mからゴールまでHHFAMよりも速いペースを維持していた。試技の後半で無酸素性エネルギー貢献が増大することでより高い出力が生じた。その一方で有酸素性エネルギー産出は変わらなかった。

HHによって被験者は自身のパフォーマンスを高められた。このことは無酸素性エネルギー産出の増大によって生じ,生理的予備力の概念に一致する。

6月12日【修論計画発表】鈴木健太(MC2)

呼吸筋疲労は高強度運動の制限因子となりうるか

6月11日【修論データ発表】河合謙一(MC2)

1500mタイムトライアルにおける単独走と複数走のデータ比較

6月5日【論文紹介】木下なつみ(MC1)

Recovery from cycling exercise: effects of carbohydrate and protein beverages.

Nutrients 2012, 4, 568-584

Qingnian Goh , Christopher A. Boop , Nicholas D. Luden , Alexia G. Smith ,

Christopher J. Womack  and Michael J. Saunders ,

 

【要約】

自転車運動の回復において,炭水化物-タンパク質(CHO+Pro)飲料の効果の違いを比較した.12人の男性自転車競技者(VO2peak:65±7mL/kg/min)は~1時間の高強度インターバルを完遂した(EX1).EX1の直後と120分後に被験者はクロスオーバーデザインで3つの同様のカロリー飲料(285-300kcal)のうち1つを摂取した(CHO:75gの炭水化物,HCLP:45gの炭水化物,25gのタンパク質,0.5gの脂質,LCHP:8gの炭水化物,55gのタンパク質,4gの脂質).4時間の回復期間後,被験者は次の運動を行った(EX2:70%VO2peakの運動を20分+20㎞タイムトライアル).飲料をEX2の後に摂取した.飲料摂取の30分後に測定した血中グルコースレベルは全ての処方で異なり(CHO>HCLP>LCHP;p<0.05),血清インスリン濃度はLCHPに対してCHOとHCLPの摂取後に高まった.運動前後に測定した大腿四頭筋の最大筋力,血清クレアチンキナーゼ,筋肉の痛み,疲労/エネルギーの評価は処方間で違いはなかった.EX2のパフォーマンスはCHO(48.5±1.5min),HCLP(48.8±2.1min),LCHP(50.3±2.7min)間で有意差はなかった.炭水化物とタンパク質の割合が異なる同様のカロリー容量の飲料は,よくトレーニングされた自転車競技者において筋肉の回復と次の運動パフォーマンスに同様の効果を与えた.

5月29日【論文紹介】黒川心(MC2)

Increases in maximal accumulated oxygen deficit after high-intensity interval training are not gender dependent.

Journal of Applied Physiology,92,1795-1801,2002

Weber CL, Schneider DA

 

【要約】

本研究では,高強度インターバルトレーニング(HIT)を実施する前,実施後4週目および8週目の最大酸素借(Maximal accumulated oxygen deficit: MAOD)を測定し性差による違いを調査した.非鍛錬者の男性(7名)および女性(7名)にトレーニング前のVO2paekの120%に相当する運動強度で,トレーニング前,トレーニング4週目およびトレーニング後にMAODを測定するテスト(MAODテスト)を実施した.トレーニング後の運動持続テストは,トレーニング前のMAODテストと同じ発揮パワーで実施したが,トレーニング前のMAODテストで疲労困憊に至った運動時間となったところで終了させた.トレーニングの4週間後におけるMAODの増加率は男性で14.3±5.2%,女性で14.0±3.0%であり,有意な差は認められなかった(p>0.05).4週間から8週間後における増加率は男性で6.6±1.9%,女性で5.1±2.3%であり有意な差は認められなかった(p>0.05).トレーニング後のVO2paekは男性では有意に増加したが(p<0.01),女性では有意な増加は認められなかった.さらにトレーニング後における運動持続テスト中の総酸素摂取量(Accumulated oxygen uptake: AO2 uptake)は,男性においてトレーニング前に比べ有意に高かった(p<0.01).対照的に女性のAO2 uptakeは変化がなかった.トレーニングによるMAODの増加率は男性と女性の間で有意な差はなく,両群で無酸素性代謝によるATP産生能力が高まっていたと考えられる,しかし,男性において,有酸素性のエネルギー代謝能を示すVO2paekおよびAO2 uptakeが有意に増加していたが,女性では有意差は認められなかった.高強度インターバルトレーニング後の代謝の適応に性差があることが示唆された.

5月28日【論文紹介】辻俊樹(UC4)

Blood lactate clearance during active recovery after an intense running bout depends on the intensity of the active recovery

Journal of Sports Science, july 2010; 28(9) 975-982

Paul M, Graig M, Laura M, Paul P, John W, and OLE J.Kemi

【要約】

 高強度運動は動的回復により除去される血中乳酸の産生と蓄積を引き起こす.しかし,蓄積された血中乳酸を除去する最適な運動強度や方法について一致した見解は得られていない.我々は乳酸蓄積を引き起こすための高強度運動後に乳酸性作業閾値(LT),もしくはそれ以下の強度における乳酸除去能力を調べた.10人の男性被験者が90%VO2maxで5分間の走行を行い,これにより血中乳酸が安静値のベースラインから1.0±0.1 - 3.9±0.3 mmol/l増加した.その後100%LT,80%LT,60%LT,40%LT,0%LT(静的回復),被験者の任意による強度(self-regulated)の6条件で走行を行い血中乳酸を運動直後とそれから4分間ずつ安静値のベースラインに戻るまで測定した.これにより動的回復の方が静的回復よりも乳酸除去が速いこと,そしてより高強度(60-100%LT)の方が低強度(0-40%LT)よりも乳酸除去が素早く行われることがわかった(P<0.05).またその乳酸除去をフィッティングしたカーブや除去率の分析により,80-100%LT強度の方が40%LTと静的回復よりも,除去率が67%となる時定数が小さく,乳酸酸化率のピーク値が高くなることが分かった(P<0.05).そしてself-regulatedにおいても高強度の方が低強度よりも乳酸除去が速く行われることがわかった.それ故に強度依存で考えた場合に,高強度運動後の動的回復は静的回復よりも乳酸除去速度を高めること,そして血中乳酸の最大酸化率はLT付近の強度で見られることが分かった.

5月28日【論文紹介】白井祐介 (DC3)

Influence of Prior Exercise on VO2 Kinetics Subsequent Exhaustive Rowing Performance

PLOS ONE. 2014, 9(1)

Sousa, A., Ribeiro, J., Sousa, M., Vilas-Boas, J. P., and Fernandes, R. J.

【要約】

 本研究の目的は,ローイングにおいて,ウォーミングアップの運動強度がその後の主運動における酸素摂取動態及びパフォーマンスに及ぼす影響を検討することであった.この目的を達成するために,研究ではW-upを行なわせない条件 (Without-W) ,中強度 (LT以下) のW-upを行なわせる条件 (Moderate-W-up: M-W) 及び高強度 (LT〜Critical Power) のW-upを行なわせる条件 (Heavy W-up: H-W) の3条件を設定し,それぞれW-up後に最大テストを100%V'O2max強度で指定された発揮パワーが維持できなくなるまで行なわせた.その結果,運動継続時間はM-Wにおいて最も長く,次いでN-W及びH-Wの順であった (p < 0.05) .酸素摂取動態の応答性を示す指標であるτ1 (急成分の時定数) は,H-Wにおいて最も短く,次いでM-W,N-Wの順であった (p < 0.05) .本研究の結果から,中強度のW-upはその後の最大運動時の運動継続時間を有意に増加させることが示唆された.これには酸素摂取動態の応答性が早まっていたことが影響を及ぼしていたと考えら得れる.しかし,H-Wではτ1が最も短かったのに対して,運動継続時間は最も短かった.これには,高強度のW-upによって生じた乳酸蓄積や疲労性代謝物質が休息時間内に十分に除去されなかったことが影響を及ぼしている可能性が挙げられた.今後は,パフォーマンスを最適化するW-upの運動強度及び休息時間の組み合わせについて,更なる検討が必要である.

5月22日【修論計画】黒川 心(MC2)

5月14日 【論文紹介】丹治 史弥 (DC1)

Kinematic Changes during Running-Induced Fatigue and Relation with Core Endurance in Novice Runners.

J Sci Med Sport 2013

Koblbauer IF, van Schooten S, Verhagen EA, van Dieen JH.


【要約】

 本研究は初心者ランナーを対象とし, ランニングに伴う疲労によるキネマティクスの変化およびその変化と体幹持久筋の関係を明らかにすることを目的とした. ランニングに伴う疲労のpreとpostを比較したとき, 疲労時ランニング中の最大体幹屈曲角度は有意に増大, 最大体幹伸展角度は有意に減少, 非利き足の足首は有意に外反したいた. その他のキネマティクスには有意な変化が認められなかった. 体幹持久筋を有するランナーほど体幹の屈曲は大きかった.

 ランニングにおけるキネマティクスの変化を測定するとき, 下肢に注目し, 見落とされがちな指標である体幹キネマティクスが疲労に伴い有意に変化したことから, 今後測定するときに注目するべきである. また体幹の持久筋を有するランナーほど疲労に伴い体幹が前傾したことに関する考察はさらに検討していくしてく必要がある.

 

 

5月14日【論文紹介】黒川心(MC2)

Validity of the wingate anaerobic test for the evaluation of elite runners.

J Strength Cond Res. 2011 Mar;25(3):819-24. doi: 10.1519/JSC.0b013e3181c1fa71.
Legaz-Arrese A1, Munguía-Izquierdo D, Carranza-García LE, Torres-Dávila CG.
 
【要約】
本研究の目的は,100mからマラソンまでのそれぞれの競技を行なっている同程度のエリート男性および女性ランナーのWingate anerobic test (WAnT)に基づくパフォーマンスの違いを調査することであった.われわれはWAnTによって測定されたパフォーマンスと疾走能力との間に関連があると予想した.116名(男性86名,女性30名)の世界レベルのランナーに本研究に参加してもらった.WAnTにより被験者の最大発揮パワー(PP,5秒間の発揮パワーの最大値)および平均発揮パワー(MP,30秒間の発揮パワーの平均)を測定した.彼らのベスト記録に基づきグループに分けた.男性ランナーにおいて,PPおよびMPは競技種目の距離が長くなるにつれて減少していった(p<0.001).この傾向は女性ランナーにおいてもみられた(p<0.005).しかしながら,男性および女性の両群において100m,400mおよび800m選手のPPには差がみられず,さらに100m選手のMPは400mおよび800m選手とは差がなかった.加えて,800m,1500mおよび3000m選手の間のPPおよびMPには差がみられなかった.WAnTにおけるパフォーマンスはどの競技種目においても関係がみられなかった.本研究の結果から,WAnTはエリートランナーを評価するためのテストとしては有効ではない可能性が示された.
 

5月7日【論文紹介】辻俊樹(UC4)

Lactate kinetics during passive and partially active recovery in endurance and sprint athletes.

Eur J Appl Physiol Occup Physiol. 1996;73(5):465-70.
Taoutaou Z1, Granier P, Mercier B, Mercier J, Ahmaidi S, Prefaut C.

 

【要約】

我々は持久的競技者および短距離競技者における,疲労困憊に至らせる自転車運動後の乳酸の除去に対して,静的回復および部分的な動的回復が与える影響について調査した.持久的競技者(ET)7名および短距離競技者(ST)7名の14名の被験者群に漸増負荷テストに続き,静的回復(20分のサドル上での安静,さらにそのまま40分の安静)をする試技,および部分的な動的回復(40%VO2maxでの自転車運動を20分した後,40分間の安静)をする試技のそれぞれを実施してもらった.静脈血のサンプルは,運動開始前5分および1分と運動終了直後,運動終了後1,2,3,4,5,6,8,10,15,20,30,40,50,60分の間隔で採取した.回復中の血中乳酸濃度の経時的変化を,乳酸の除去成分を評価するための速度定数(γ2)を算出するために二重の指数関数モデルにフィッティングした.本研究では,最大運動終了時および回復中の1分目においてETがSTに比べ有意に高い乳酸値を示す結果となった.さらに,ETは有意に高い最大運動強度[5.1 (SEM 0.5) W.kg-1 vs 4.0 (SEM 0.3) W.kg-1, P < 0.05]およびVO2max [68.4 (SEM 1.1) ml.kg-1.min-1 vs 55.5 (SEM 5.1) ml.kg-1.min-1, P < 0.01]を示した.静的回復中のτ2は2つの群間で有意な差はみられなかった.部分的な動的回復中において,τ2は両群で静的回復に比べ有意に高い値を示した(P < 0.001).しかし,ETはSTに比べ有意に速い回復を示した (P < 0.05).静的回復と比較して,部分的な動的回復ではETのτ2は3倍となり,STの1.5倍となった.結論として,持久的トレーニングによって部分的な動的回復中の乳酸の除去能が高められる可能性があることが示唆された.

5月7日【資料紹介】岡部正明(UC4)

Load imposed on players in a handball game with regular alternation of specialists in defensive and offensive phases.

 

【要約】

本研究の参加者は小規模であったが,プレー中の選手の心拍数(HR)は個人差が大きかった.個人の身体の状態は,現在の内科的な状態,自律神経系の状態,身体の仕事および体質の管理,そしてトレーニングの結果に大きく依存する.一般的に,専門的に交代する選手,特に試合においてキーとなる選手は,個人における負荷は軽減することは当然である.負荷の軽減の程度は個人差が大きい.

4月30日【論文紹介】木下 なつみ(MC1)

Mouth rinse but not ingestion of a carbohydrate solution improves 1-h cycle time trial performance.

Scand J Med Sci Sports. 2010 Feb;20(1):105-11.

Pottier A , Bouckaert J, Gilis W, Roels T, Derave W.

 

【要約】

本研究の目的は~1時間のタイムトライアルパフォーマンスにおける炭水化物溶液(CES)の摂取とマウスリンスの影響を調査するものである.被験者は6%のCES等張液またはプラセボ飲料(14ml/kg)をマウスリンスまたは摂取し,全仕事量(975±85kJ)をできるだけ早く完遂させた.マウスリンス条件での完遂タイムはプラセボ(64.1±6.5min)よりもCES(61.7±5.1min)の方が短かった(P=0.02).一方,摂取条件ではプラセボ(62.5±6.9min)とCES(63.2±6.9min)の間に違いはなかった.しかし,運動中の発揮パワーと乳酸濃度についてはプラセボマウスリンスと比較してCESマウスリンスで高くなるにも関わらず,RPE値は変わらなかった.血糖値はCESマウスリンスではなく摂取により増加した.本研究の驚くべき発見は,CESを摂取せずにマウスリンスを行った場合でもパフォーマンスの改善がみられた点である.

 

4月23日【論文紹介】黒川心 (MC2)

Optimal pedalling velocity characteristics during maximal and submaximal cycling in human.

Eur J Appl Physiol Occup Physiol. 1999 Apr;79(5):426-32.

Hintzy F1, Belli A, Grappe F, Rouillon JD.

 

【要約】

本研究の目的は,異なるトレーニング背景を持つ被験者における最大運動(OVM)および最大下運動(OVSM)における,最適なペダル回転数を比較することであった.22名の被験者からなるグループ[explosive群(EX): 6名,endurance群(EN): 6名,non-specialised: 10名]に摩擦抵抗の自転車エルゴメーターを用いた4つの6秒間の全力ペダリングと,40から120rpmでの5つのペダル回転数からなる4分間の150Wでの固定負荷運動を行なってもらった.OVMおよびOVSMはそれぞれ,最大の仕事を発揮できる回転数および酸素消費量が最小になる回転数と定義した.有意な相関関係がOVM[mean 123.1±11.2 rpm]とOVSM[mean 57.0±4.9 rpm]の間に認められ(r2= 0.52, p < 0.001),OVMおよびOVSMは脚の伸展筋群の機能的特性から同様の影響を受けていることを示唆している.さらにEXはENよりも優れたOVMおよびOVSMを示し(134.3 compared to 110.9 rpm and 60.8 compared to 54.0 rpm, p < 0.05),この結果から,自転車運動における最大および最大下のパフォーマンスに対して,筋線維タイプの組成割合が重要な役割を果たしていることが推察された.

3月14日【研究紹介】河合兼一 (MC1)

単独走及び複数走における1500m走の測定データ

 

第26回ランニング学会大会発表

2月6日【論文紹介】鈴木健太 (MC1)

Pacing strategy and VO2 kinetics during a 1500-m race.

Int J Sports Med. 2008 Mar;29(3):206-11. Epub 2007 Sep 13.
Hanon C1, Leveque JM, Thomas C, Vivier L.

2月5日【論文紹介】辻俊樹 (UC3)

Different hormonal response to continuous and intermittent exercise in middle-distance and marathon runners.

Scand J Med Sci Sports. 2008 Oct;18(5):565-72. doi: 10.1111/j.1600-0838.2007.00733.x. Epub 2008 Jan 14.
Vuorimaa T1, Ahotupa M, Häkkinen K, Vasankari T.

1月30日【論文紹介】黒川心 (MC1)

Differences in lactate exchange and removal abilities in athletes specialised in different track running events (100-1500m).

Int J Sports Med. 2003 Feb;24(2):108-13.
Bret C1, Messonnier L, Nouck Nouck JM, Freund H, Dufour AB, Lacour JR.
 
【要約】
本研究の目的は,陸上競技トラック種目の専門性が乳酸の酸化および除去能力と関連するのかどうか調査することであった.34名のトップレベルの男性ランナーを専門種目によって2つの群に分けた(100-400m/800-1500m).全ての被験者に25.2 km/hでの1分間走を行なってもらった後,90分間の安静状態を保ってもらい被験者毎の血中乳酸の回復曲線を二重の指数関数モデル:[La](t) = [La](0) + A 1 (1-e -gamma1t) + A 2 (1-e -gamma2t)によって得た.速度定数gamma 1 は活動筋と血中の間での乳酸の除去能力を表し,中距離選手群が短距離選手群に比べ有意に高い値を示した(p < 0.01).速度定数gamma 2は全身での乳酸の酸化能力を表し,群間で有意な差は認められなかった.gamma 1 は,実験後のシーズン中に記録した16名の800m走のパフォーマンスと有意な正の相関関係を示した.(r = 0.55, p < 0.05). 結論として,乳酸の除去能力は運動を継続する時間が2分間に近い競技および800mの専門選手の能力として役割を果たしていることが示唆された.

1月29日【論文紹介】岡部正明 (UC3)

Position-related difference in volume and intensity of large-scale cycling movements of male players in handball.

Kinesiology 36(2004)1:58-68

Marko Sbila, Dinko, Vuleta, and Primoz Pori

1月16日【論文紹介・研究紹介】白井祐介 (DC2)

Time to exhaustion at VO2max is related to the lactate exchange and removal abilities.

Int J Sports Med. 2002 Aug;23(6):433-8.
Messonnier L1, Freund H, Denis C, Dormois D, Dufour AB, Lacour JR.

1月15日【修士論文】

丹治文弥 (MC2)

高強度走行中のランニングエコノミーの評価

 

小林優史 (MC2)

SINモデルによるランナーの脂質酸化能力の評価

~トレーニングレベル及びパフォーマンスに着目して~

1月8日【論文紹介】中村和照

Cadence selection affects metabolic responses during cycling and subsequent running time to fatigue.

Br J Sports Med. 2005 May;39(5):267-72.
Vercruyssen F1, Suriano R, Bishop D, Hausswirth C, Brisswalter J.